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『チャーリーとチョコレート工場』を見る
ティム・バートン監督 すみません。 私にはまったく合わない映画みたいでした。 結末がどうなるのか、ということだけを頼みに最後まで見たけれど、それだけ。 なぜ合わなかったのか、ということはたぶん このあいだ、ほぼ日で糸井重里と北野武の対... -
『ティファニーで朝食を』を読む
トルーマン・カポーティ 村上春樹訳 『ティファニーで朝食を』の映画はたぶん見ているのだろうが、例によってあまりはっきりおぼえていない。 「ムーンリバー」だけ別の機会に聴いているだけなのかもしれないが。 ホリー・ゴライトリーという女性のキャラ... -
『井戸』を読む
オネッティ(集英社「ラテンアメリカの文学」5巻所収) 1984年10月15日第1刷発行と書かれた「ラテンアメリカの文学 5」の『はかない人生/井戸/ハコボと他者』については、もう15年くらい前に友人の引っ越しを手伝ったときに不要だか... -
『木曜日だった男』を読む
『木曜日だった男 一つの悪夢』 チェスタトン 南條竹則訳 チェスタトンというとブラウン神父シリーズだが、いちおうこの小説も推理小説に入るのだろうか。 無政府主義結社を摘発するために無政府主義者に扮して侵入した詩人である刑事の物語。 日曜日か... -
『性的唯幻論序説』を読む
『性的唯幻論序説 改訂版 「やられる」セックスはもういらない』岸田秀 岸田秀の本はけっこう読んでいるはずで、『ものぐさ精神分析』はおもしろかったと記憶している。 おそらく本書の改訂前、文春新書から出たものも読んだような気がするのだが、今回... -
「バス男」
ジャレッド・ヘス監督 友だちに教えてもらった、ひじょうにゆるゆるの映画。 しかし、このゆるさはここちよい。 主人公の高校生、ナポレオン・ダイナマイトはけっして無気力だったり、世間に無関心であったりするわけではない。 ただ、一般的な反応... -
ソローキンのどうしようもない小説
あいかわらずまともに本が読めず、こまったものだと思う。 読みたい気持ちはあるのだけれど、本に向かっていく気持ちが弱い。 とりあえず『考える人』2007春号の特集「短篇小説を読もう」の中で、豊崎由美さんが紹介していたウラジミール・ソローキンの『... -
不調の備忘録
本がまともに読めなくなって何ヶ月も経ち、このブログも基本的にあまり手をつけられないでいます。 集中力や持続力は読書にはそれなりに必要なのでしょうが、自覚できるほどにそれがなくなっていました。 ほとんど病気の状態です。 それでもぽつりぽつり本... -
『大日本人』を見た
松本人志が好きなので、ずっと見たかった映画。 いろいろ叩かれていたけれど、インタビュー形式でリアリティを確保するというのはおもしろいんじゃないかなと思う。 過去にも同じようなやり方の映画はあった気がするが。 ウディ・アレンの映画とか。 テレ... -
『松ヶ根乱射事件』を見る
『松ヶ根乱射事件』山下敦弘監督 一応、若干ネタバレです、と書いておく。 当然はげしいバイオレンス映画ではないか、と思って、見る。 それらしい事件は起きる。 いなかの都市。 殺人を犯して逃げてきたと思われる男女。 それに巻き込まれる双子の弟。 閉...