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『あまりにも騒がしい孤独』を読む

ボフミル・フラバル

 

Amazonで本をあれこれ探していたら、たまたま行き当たって手に入れた本。
チェコの作家というとカフカくらいしか知らなかったが、タイトルが気に入ったので読んでみた。
本についての小説であり、また、チェコの置かれていた状況についての小説でもあり、もちろん私と同じような人間について書かれた小説だった。
よかった。

「僕」は三十五年間、運び込まれる古紙を機械によってプレスし、キューブ状に圧縮するしごとをしている。
運び込まれる本を処分するまえに、まるで成仏させてあげるように愛おしんで読んであげる。
ビールを飲みながら、じっくりじっくり仕事を続ける「僕」は本もじっくり読んでいるのでいつのまにか教養を身につけている。
地下室でひたすらプレスをし続ける「僕」は老子やキリストなどを見ることすらできるようになる。
しかし、超大型のプレス機が導入され、機械的に本をプレスする若者たちに「僕」はしごとを奪われてしまう・・・

文体が詩的で、飛躍していく。
グロテスクなぶぶんや、ユーモアが盛りだくさん。
閉鎖的な地下室でのできごとが綴られるが、決して息苦しい話ではない。
むしろ楽しい。
『巨匠とマルガリータ』と似た雰囲気だ。
本を積ん読していて、なかなか読むことができない私にとっては身につまされる話。
早く成仏させてやりたいな、と思った。

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